総合旅行業務取扱管理者試験

総合旅行業務取扱管理者の試験について紹介します。

[総合旅行取扱管理者試験 受験案内 https://www.jata-net.or.jp/seminar/exam/exam_index.html]

概要

総合旅行取扱管理者試験は、一般社団法人 日本旅行業協会(JATA)が観光庁長官の試験事務代行機関として試験を実施しています。

試験日 一年に一回。例年10月前半の日曜日。
試験地 8つ。北海道、宮城、東京、愛知、兵庫、広島、福岡、沖縄。
受験手数料 6,500円
試験時間 11時00分~ 12時20分(80分)(業法、 約款)
13時30分~ 15時30分(120分)(国内旅行実務、海外旅行実務)
受験資格 制限は特になし
受験願書締切 例年8月上旬頃
受験票の発送 例年9月下旬頃
結果発表 例年11月下旬頃

試験科目

次の4つの試験科目があります。

  1. 旅行業法及びこれに基づく命令
  2. 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
  3. 国内旅行実務
    1. (本邦内の運送機関及び宿泊施設の利用料金、その他の本邦内の旅行を取り扱う旅行業務に関連する料金)
    2. (その他本邦内の旅行業務に関する実務)
  4. 海外旅行実務
    1. (本邦外の運送機関の利用料金、その他の本邦外の旅行業務に関連する料金)
    2. (旅券の申請手続、通関手続、検疫手続、為替管理その他の本邦外の旅行業務に必要な法令)
    3. (本邦及び主要国における出入国に必要な手続に関する実務)
    4. (主要国の観光) / (本邦外の旅行業務に必要な語学) / (その他本邦外の旅行業務に関する実務)

試験科目の一部免除

次のいずれかに該当する人は、科目免除があります。

免除の根拠 免除科目
国内旅行業務取扱管理者有資格者 1.旅行業法, 3. 国内旅行実務
前年度または今年度の総合旅行業務取扱管理者研修 科目修了者 修了した科目に応じて次が免除される。
3. 国内旅行実務, 4. 海外旅行実務
前年度の総合旅行業務取扱管理者試験 科目合格者 合格した科目に応じて次が免除される。
3. 国内旅行実務, 4. 海外旅行実務

試験方式

4つの選択肢から1つまたは複数を選ぶ多肢選択式です。解答はマークシートに記入します。

科目 配点合計(点) 配点と問題数 合格点
旅行業法令 100 4点×25問 60点
約款 100 4点×20問
2点×10問
60点
国内旅行実務 100 2点×20問
5点×12問
60点
海外旅行実務 200 5点×24問
2点×19問
6点× 7問
120点

「国内」試験では、4つの選択肢から1つを選ぶ問題だけでしたが、「総合」試験では複数を選ばせる問題もあります。配点については、複数を選ばせる問題は一つを選ばせる問題より、特別多いわけではありません。複数を選ぶ問題でつまづいてしまった場合でも時間をかけすぎないようにし、一つを選ぶ問題で着実に点数を得るようにしましょう。

どの科目も60%を取れば合格です。30%くらいは間違えてもよいと気楽に考えて、落ち着いて解答をしましょう。

「総合」試験では「国内」試験よりも、合格者の年齢層が高齢側に寄っています。30-39までの年齢層の合格者数が一番多いです。

合格者の業種を見ると、「国内」試験では、半数近くを占めていた学生の合格者は、「総合」試験では4分の1に減っています。一方で、「旅行業」の割合が半数を超えています。「国内」試験では「旅行業」の割合が10%と少しでしたので、それとは対照的です。

「総合」試験は、就職してから取得する人が多い資格だと言えるでしょう。

合格者数・合格率の推移

合格者数は、2000から5000人で、近年は減少傾向にあります。
合格率は、20-40%で、「国内」試験よりも難易度が高いです。近年はやはり減少傾向が見られます。
平成27年度は特に難易度が高かったようです。

過去問

過去5年分の過去問題と解答が、日本旅行業協会のWebページでダウンロードできます。

[総合旅行業務取扱管理者試験 試験問題・正解 https://www.jata-net.or.jp/seminar/exam/guide/exam.html]

 

受験申込

平成30年度の受験案内を参考にしています。

[総合旅行取扱管理者試験 受験案内 https://www.jata-net.or.jp/seminar/exam/exam_index.html]

提出書類

次の2点。

  1. 受験願書(受験者の写真を貼り付け)
  2. 受験手数料の納付を証明する証票(コピー不可)

試験科目の一部免除を申請する場合は、上のものに加えて、免除の根拠となる証書の縮小コピーを提出します。

願書に貼る写真

縦4.5cm×横3.5cmのパスポート申請用と同一サイズ。1枚。

受験料納付方法

銀行または郵便局から、日本旅行業協会所定の用紙を使用するかATMで振込。振込(払込)手数料は振込(払込)人の負担。

提出方法

簡易書留郵便による郵送、または持参。

       

国内旅行業務取扱管理者試験

国内旅行業務取扱管理者の試験について紹介します。

概要

国内旅行取扱管理者試験は、一般社団法人 全国旅行業協会 (ANTA)
が観光庁長官の試験事務代行機関として試験を実施しています。なお、総合旅行取扱管理者試験を実施しているのは、日本旅行業協会(JATA)です。

試験日 一年に一回。9月前半の日曜日。
(平成17-30年度は2-13日でした。)
試験地 9つ。北海道、宮城、埼玉、東京、愛知、大阪・神戸、広島、福岡、沖縄。
受験手数料 5,800円
試験時間 13:30-15:30 (13:00集合)
科目免除者: 14:10-15:30 (13:40集合)
受験資格 制限は特になし。
受験願書締切 例年7月上旬頃
受験票発送 例年8月中旬から下旬頃
合格発表 例年10月下旬頃

試験科目

試験科目は次の3科目です。

  1. 旅行業法及びこれに基づく命令
  2. 旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
  3. 国内旅行実務
    • 運送機関及び宿泊施設の利用料金その他の旅行業務に関連する料金
    • 旅行業務の取扱いに関する実務処理

試験科目の一部免除者は、3. 国内旅行実務が免除されます。

1, 2 が法規問題で、3が国内観光地理、料金計算です。

1, 2は、試験範囲が法律の条文に限られるため、ほとんどが過去問と類似した問題になります。そのため比較的簡単に合格ラインを突破できるでしょう。

3は、過去問と類似した問題は1,2に比べるとあまり出ません。そのため、勉強量の多くをこの科目に費やすことになるでしょう。

試験の一部免除

試験科目 3.国内旅行実務についてのみ、試験科目の免除が定められています。

免除を受けるには、次の2つの方法があります。

  1. 前年度の試験の「3. 国内旅行実務」において合格点をとる。
  2. 全国旅行業協会が実施する国内旅行業務取扱管理者研修を受ける。

 

1.は例えば、今年度の試験で、国内旅行実務の科目は合格点だったけれど、他の法規科目が合格点に達せず不合格だったという場合に、翌年度の試験では、2つの法規科目のみを受ければよいということになります。「国内旅行実務」の科目合格が有効なのは翌年度までで、2年後の試験では免除になりませんので注意が必要です。

ただ、国内旅行実務の難易度が一番高いと思いますので、1年目に国内旅行実務の合格を狙い、2年目で法規科目での合格を狙う、といった2年ごしの挑戦には利点があまりないでしょう。一度で受かることを狙っていきましょう。

 

2の研修には、次のような受講条件があります。

旅行業者または旅行業者代理業者に最近5年以内に3年以上勤務しており、現在も引き続き旅行業務に従事している者

[国内旅行業務取扱管理者研修とは http://www.anta.or.jp/exam/kenshu/kanrisya_setsumei.html]

そのため、旅行業に就いていない受験者は受講することができません。

試験方式

4つの選択肢から1つを選ぶ多肢選択式です。解答はマークシートに記入します。

科目 配点合計(点) 配点と問題数 合格点
旅行業法及びこれに基づく命令 100 4点×25問 60点
旅行業約款、運送約款及び宿泊約款 100 4点×25問 60点
国内旅行実務 100 2点×25問
3点×2問
4点×11問
60点

多肢選択式ですので、適当に選んだとしても25点くらいはとれます。合格点が60点ですので、残りの60-25 = 35点分を勉強すれば合格できます。気負わずに楽しく勉強しましょう。

合格者の年齢は、30歳以下が半数を超えます。また合格者の半数弱が学生である一方で、旅行業の人は10%ちょっとしかいません。

このことから、本資格は仕事に就いてから取得する人よりも、旅行業種へ就職する前の学生が取得する割合が多いことがわかります。

合格者数は五千人前後、合格率は30%前後です。難易度は比較的低く、国家資格としては簡単な部類に入ります。

過去問

平成17年度以降の試験問題・解答配点が、全国旅行業協会のページでダウンロードできます。なお、平成17年度から国内旅行業務取扱主任者から、国内旅行業務取扱管理者へと改称されています。

[各年度の実施状況 http://www.anta.or.jp/exam/shiken/kakomon.html]

受験申込

提出書類

次の3点。

  1. 受験願書
  2. 受験者の写真
  3. 受験手数料の納付を証明する証票

試験科目の一部免除を申請する場合は、上のものに加えて、次の書類のどちらかを提出します。

  1. 前年度または今年度の国内旅行業務取扱管理者研修修了証書
  2. 前年度の国内旅行業務取扱管理者試験 の結果通知書

「鮮明であればコピー可」です。

願書に貼る写真

縦4.5cm×横3.5cmのパスポート申請用と同一サイズ。受験者本人と明確に確認できるもの1枚。

受験料納付方法

全国旅行業協会所定の用紙を使用し、銀行または郵便局から入金。振込(払込)手数料は振込(払込)人の負担。

提出方法

簡易書留郵便による郵送、または持参。

受験日に持参するもの

  • HBまたはBの鉛筆(シャープペンシルを含む)
  • プラスチック消しゴム

マークシートを塗りつぶすのは、シャーペンよりも鉛筆の方が効率がよいので、先を削った鉛筆を3-4本持っていくのがよいでしょう。

鉛筆は1本だけだと、床に落としたときに試験監督に拾ってもらうまでの時間をロスしてしまいますし、不安になります。数本用意するようにしましょう。手動の鉛筆削りもあるとなお良いです。鉛筆・鉛筆削りは、100均でも売っています。

ボールペン・サインペンでマークしたものは機械で読み取りできませんので、鉛筆やシャーペンなど、「黒鉛」でマークするようにしましょう。ボールペンでマークしたとは見た目に気づかなくても、マークシートを読み取る機械に入れると、きれいに弾かれてしまうという話を聞きます。

また試験会場によっては、スリッパと外靴を入れる袋も必要です。受験票を確認するようにしてください。

電卓・携帯電話・スマホは試験中は使えません。

私が試験に行くときには、他に次のものを持参しますので、参考にしてください。

  • ハンカチ、ティッシュ
  • 飲み物
  • ゴミ袋(なにかと便利)
  • 電車賃、スイカ
  • 携帯電話(緊急連絡用。会場では電源オフでカバンにしまう)
  • 参考書(会場ではカバンにしまう)

私は別の試験に行く途中で、鞄の中でコーヒーが大量にこぼれたことがありますが、ゴミ袋とハンカチ2枚を持っていたので、それでなんとか処理をして試験時間に間に合うことができました。泣きそうにはなりましたが。

       

旅行業務取扱管理者資格とは

概要

「旅行業務取扱管理者」は、旅行に関する資格の一つで、旅行者に旅行サービスを適正に提供するための知識・能力を持っていることを示す資格です。

年一回実施される旅行業務取扱管理者試験に合格することにより、資格を取得できます。試験は複数の選択肢の中から1つまたは複数の解答を選ぶ多肢選択式のマークシート方式で、各科目100点中60点以上の正解で合格です。近年の合格率は、国内で30-40%、総合で20-30%です。

2004年(平成16年)度以前は「旅行業務取扱主任者」と呼ばれていましたが、旅行業法が改正され名称が変更になりました。

この資格は一度取得すると(剥奪されない限りは)一生有効であり、更新の必要はありません。受験資格は特に定められていません。

旅行業務取扱管理者の職務

では、旅行業務取扱管理者になったらどのような仕事を行うのでしょうか。

旅行業法に定められているところによると、旅行業務取扱管理者は、旅行代理店など旅行会社の営業所において次の事柄に関する事務を行います。

  1. 旅行取引条件の明確性の確保
  2. 旅行に関するサービスの提供の確実性と、その他取引の公正の確保
  3. 旅行の安全と旅行者の利便の確保

[旅行業法第11条の2]

これらを簡単に説明すると、次のようになります。

  1. は、お客さんに旅行サービスの内容がよく分かるように説明したり、広告をしたりするということです。
  2. は、アクシデントにより予定していた旅行が行えない場合にも、元のサービスと同等なものを提供できるようにすることや、どう対応するかを予めお客さんに知らせておくということです。星空観測や海水浴、露天風呂など、天気に影響を受けやすい旅行も多くあります。また列車など交通機関の運行が止まることもありますね。
  3. は、例えば極端ではありますが、危険な地域への旅行にはライフルを持ったボディーガードを付けることをするなどです。(実際にそういう海外ツアーもあります。)

 

旅行業法施行規則には、もう少し詳しく旅行業務取扱管理者の職務が定められています。

全国旅行業協会のページで規則の内容がわかりやすく説明してありますので、そこから引用します。

  1. 企画旅行の旅行計画の適正な作成
  2. 料金表の掲示
  3. 旅行業約款の掲示
  4. 取引条件の説明
  5. 契約書面の交付
  6. 適正な広告の実施
  7. 旅程管理のための必要な措置:旅程管理業務を行う主任の者を通じた管理・監督
  8. 旅行に関する的確な苦情処理
  9. 契約内容に係る重要な事項についての明確な記録または関係書類の保管
  10. 上記に掲げるもののほか、取引の公正、旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項

[全国旅行業協会 国内旅行取扱管理者試験とは http://www.anta.or.jp/exam/shiken/setsumei.html ]

仕事内容がわかってきましたでしょうか。

オフィスで行う仕事ばかりとお思いになったかもしれませんね。旅行業法に「事務を行わせなければならない」と定められているように、旅行取扱管理者は旅行に関係する事務を行います。なお、ツアーに添乗する資格には、これとは別に「旅程管理主任者」という資格があります。

意識していないと気づかないですが、旅行会社の窓口には約款や料金表が掲げてあります。その料金表や旅行業約款を掲示するのも仕事のうちです。機会があれば、旅行会社の窓口に行ったときに壁を見回してみてください。

このように、お客さんに適切な旅行サービスを提供できるよう管理・監督に関する事務を行うのが旅行取扱管理者です。

国家資格

旅行業務取扱管理者は、旅行業法(旧旅行あっ旋業法)で定められた国家資格です。旅行に関する検定は多数ありますが、国家資格であるものはそれほど多くありません。

旅行業務取扱管理者は、旅行に関する仕事に携わりたいと考えたとき、はじめに目に止まる資格でしょう。

旅行に関係する資格検定

参考までに、以下に旅行に関する資格検定の一例を挙げます。

  • 旅行業務取扱管理者 (当該資格。旅行業法にて規定される国家資格。試験で取得。)
  • 旅程管理主任者   (主任添乗員。旅行業法にて規定される国家資格。実務と研修で取得。)
  • 通訳案内士     (通訳と旅行案内。通訳案内士法にて規定される国家資格。試験で取得。)
  • 旅行地理検定
  • インターネット旅行情報士検定
  • 観光英語検定
  • 日本の宿 おもてなし検定

主任添乗員(ツアーコンダクター)の資格である旅程管理主任者は、研修で取得しますが、旅行業に従事している人でないと研修を受けることが出来ません。一方で、旅行業務取扱管理者は受験資格に制限がないことから、学生でも受験することができます。

通訳案内士は、外国人に対する旅行ガイドの資格です。資格がないと旅行ガイドはできないんですね。英語など外国語が話せる方はチャレンジしてみると良いでしょう。

旅行業務取扱管理者は、これから旅行業への就職を目指そうとする方におすすめの資格です。

必置資格

旅行業者は各営業所ごとに最低1人以上「旅行業務取扱管理者」を選任し、定められた管理及び監督業務を行わせることが旅行業法で義務付けられています。そのため、旅行業務取扱管理者は必置資格の一つです。

必置資格は一般的には、関連業種への就職や会社内での昇進に有利と言われます。

なぜ資格を所持した人がいないと、旅行を販売できないことになっているのでしょうか。

それは旅行業は、モノを提供するわけではなくサービスを提供するからです。旅行はモノのように、お客さんが実際に手にとって内容を確かめてから購入する、ということができないため、お客さんが内容を正確に把握したり、把握した通りのものを手に入れることが難しい商品です。

旅行業法というお客さんを保護する決まりに従って、旅行の販売・提供の事務を行うのが、旅行業務取扱管理者の仕事です。

国内と総合の二種類

旅行業務取扱管理者には、「国内旅行業務取扱管理者」と「総合旅行業務取扱管理者」の二種類があります。

国内旅行業務取扱管理者は、国内旅行のみを取り扱うことができますが、一方で総合旅行業務取扱管理者は、国内旅行だけでなく海外旅行も取り扱うことができます。

必置資格という観点でいうと、国内旅行のみを取り扱う営業所では、取扱管理者として「国内旅行業務取扱管理者」と「総合旅行業務取扱管理者」のどちらを選任してもよいことになっています。

しかし、それ以外の海外旅行も取り扱う営業所においては、「総合旅行業務取扱管理者」を選任する必要があります。

[旅行業法第11条の2]

海外旅行の人気は一頃に比べると収まってきたとはいえ、国内旅行のみを取り扱う営業所ばかりでないことや、幅広く活躍する場を得るという意味でも、最終的には「総合旅行業務取扱管理者」の取得を目指すことをお勧めいたします。